| 処分場が増えた要因 栃木県は1980年代後半から処分場が設置されにくい時期があったが, それは塩谷町というところで以前激しい処分場建設への反対運動があったためだ。 しかし,それでも旧黒磯市には処分場が1つだけ稼動していた。 このため,廃棄物が適切に管理されるように県庁が定めた指導要綱における同意に関する範囲を狭く設定し, 処分場を設置しやすいようにする方針を打ち出した。 また,1400u以下の自社処分場(ミニ処分場)を指導要綱における届出の対象としなかったために, 旧黒磯市には自社処分場が100箇所以上も出来てしまった。 その反省から,指導要綱の届出の対象を自社処分場も含めたところ, 今度はその処分場が大きくても小さくても設置する手間が変わらなくなったので,規模が大きい処分場が増えてしまった。 那須塩原市,特に那須野ヶ原はその地形的条件からも処分場が出来やすい土地である。 というのも,那須野ヶ原は扇状地であり砂利層なので, 20〜30m地面を掘っても地下水が出ず,処分場には適しているのだ。 この特性から,この地域は処分場が作りやすい土地として全国的に有名になってしまった。 また,処分場を作る際の住民の同意を取りやすいことも, 処分場増加の一因である。旧黒磯市に処分場が1箇所稼動していたとき, 業者と住民が処分場運営に関する委員会を作った。 しかし,1つ処分場が設置され,次に計画される処分場の条件がそれと似通っていると, この委員会は後に処分場が設置されるのを助けるようになってしまった。 処分場の周辺整備事業も問題の1つである。 処分場が設置されると,県庁と業者の支出でその地域のために使うことの出来る予算が出る。 例えば,とある処分場の付近には,その周辺整備事業として水道が管理されている地域があった。 そこでは,以前住民が自主的に水道を管理していたが, それが困難になってきたときに処分場を設置する話が出たので, 水道の管理を見返りとして設置に同意してしまった。 水道のほかにも,道路や集会場などが作られることもある。 また旧黒磯市は本州一の酪農地帯であり,処分場の設置については初め酪農家も反対していた。 しかし,牛乳など生産品が売れなくなり経営が上手くいかなくなると, 自分の土地を処分場業者に売り渡してしまう酪農家が出た。 このように,県庁の処分場に対する方針や,地形的条件,周辺整備事業の促進,経済状況などが この地帯に処分場が増えてしまった要因である。 このような状況下で,住民はもう仕方が無い,周辺整備事業などによって生活が向上するなら良いと考えてしまう人が多いようである。 |
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