産業廃棄物最終処分場建設問題とは?



2004年の時点で,全国には産業廃棄物最終処分場が2,547箇所存在するが,
その建設に反対する運動も全国各地で起きている。
それは,処分場がその地域と住民に多大な影響を及ぼすためだ。
この最終処分場建設問題では,行政機関と事業者の責任ある対応が問われている。
 処分場の最終的な設置許可を出すのは各都道府県である。
行政機関は市民の福祉のために存在しているという前提からも,
処分場の設置許可を出す都道府県は公平な立場で審査し,対応しなければならない。
今回,栃木県那須塩原市において産業廃棄物最終処分場の建設問題の実態を調査した。
この問題においての現地住民の意識調査や,
栃木県や那須塩原市また処分場の事業者である有限会社Y産業に対する調査から,
行政と事業者が充分な対応を取れているかどうかについて検討した。
Y産業の処分場は東京ドーム5個分という埋め立て容量も問題となっている。
現在,将来にわたって青木地区産廃最終処分場のような
巨大な処分場が必要とされているのか問う必要がある。
さらに,那須塩原市には数多くの最終処分場や中間処理場が集中している。
東京など都市部から来る廃棄物を,
処分場はどこかに作らなければならないという理由で,
自然豊かな農業地帯の住民にそれらを押し付けてしまって良いのだろうか。
また,Y産業の巨大な処分場の計画地は,
2つの川に挟まれた那須野ヶ原と呼ばれる約4万haの扇状地に位置している。
那須野ヶ原扇状地は普段水の流れを見ることのできない2つの伏流河川が流れているように,
水が地下に浸透しやすい土地である。
開拓前の那須野ヶ原扇状地は一面の茅原だったが,
困難の末に明治18年に土地を切り開いて農業用水路である那須疏水が開削されると,
多くの農場ができ,全国から移住者が次々と入植した。
那須野ヶ原は現在では交通も整い,日本でも有数の酪農地帯となっている。
もし,そのような土地に処分場から有害な汚染物質が流れ出せば,
その影響は那須野ヶ原扇状地の住民だけではなく,
那須野ヶ原の農産物や,那珂川下流域にまで及ぶ可能性がある。
これらの点に留意して,
青木地区産業廃棄物最終処分場建設のさまざまな問題について明らかにしたいと思う。




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